屋上防水検査


屋上は目視で検査ができるため、劣化場所を見逃す可能性は少ないですが、後からの予想外の追加工事にならないよう、下地の状況をよく見極めておく必要があります。
実際に工事に着手して下地の補修を始めたら、予想外に状況が悪く手間と時間が掛ってしまった、でも追加工事の費用は認めてくれない…。その結果、一時しのぎの上からフタ
私たちでも下地が悪すぎて予想外に手間と時間を費やしてしまったり、追加費用のお願いをしてしまったりした経験もあります。正しい施工をするためにも正確なお見積もりを出すためにも、それだけに下地の調査診断は重要です。
特に屋上は雨漏りもしやすい場所です。浮きやクラックだけでなく、端末の収まり具合やドレン回りなども良く調査をしてより良い工事のために入念に調査をします。
シンダーコンクリート
シンダー目地の反り上がり、クラック、モルタルの浮きやパラペットなどの状態を見ます。


ウレタン防水
ウレタンの劣化、フクレや切れがないかどうか、トップコートの塗布のみで、まだ持たせられるかどうかを調査します。

シート防水
シート同士の接合部の切れや剥離、端末部の金具の劣化状況も確認します。


アスファルト防水
アスファルトの劣化、継ぎ目などを見ます。


FRP防水
ガラス繊維のクラックや穴などの調査やトップコートの剥離の確認もします。

下地診断・調査


目に見える傷みはまだ診断内容が分かりやすいですが、怖いのは目視で確認できない建物内部の傷みです。
せっかく修繕工事をしたところで表面だけがキレイになっても、下地などの内部が傷んだままでは長持ちせず、また同じ劣化が再発してしまいます。資産価値維持のため、根本的な治療をする意味においても、初めの調査・診断がとても重要になってきます。
外壁のチョーキング、カビやエフロレッセンス鉄部のさびなどは見た目にも分かりやすいですが、外壁のひび割れや浮きなどは音の判断も加味して調査をしてみなければわかりません。
一般的にはテストハンマーによる打音検査やクラックスケールをメインで調査を行っています。難解な雨漏り個所を特定する場合は赤外線サーモグラフィを使用することもあります。














手の届かない高所などは目視の検査か、実際に足場を組んでから、「実測清算」になる見積もりも少なくないため、より詳しく調査診断ができるブランコ調査もできます。下地診断は基本無料にて行ないます。
※ブランコ調査は実費ご請求もあります。詳しくはお見積もり時にお問い合わせください。

作業工程

外部環境や下地の種類、工法などの違いによって、塗膜の劣化進行度は異なります。「目視調査」「塗膜付着力試験」で、下地の健康状態を綿密に診断・把握し、最適な塗装仕様を選定します。
中性化測定検査




建物躯体のコンクリートの中性化を調べて、鉄筋に悪影響を及ぼしていないかを調べる検査です。
コンクリートは強いアルカリ性です。鉄筋がさびないのは、そのアルカリ性のおかげです。でも酸性雨など長期間大気にさらされたコンクリートは表面から内部へと徐々に中性化していきます。
さらに中性化が進むと鉄筋がさびたりするなどして膨張して爆裂減少などを引き起こします。特に鉄筋の位置する場所から、外壁表面までのかぶり厚さ不足や、クラックがたくさんあるような時は、鉄筋に対する中性化が早く進んでしまいます。
検査はダイヤモンドドリルなどでコンクリートコアー採取か打撃や穿孔などのはつりをしてフェノールフタイン1%溶液を塗って、カラーチャートと比較してphの値を測定します。
赤紫色になれば中性化していません。
通常の診断では必要ありませんが、築年数が経過したマンションやビルなどでは対応可能です。状況によっては実費を頂く検査となる場合もありますが、お問い合わせはお気軽にご連絡ください。
塗膜付着力試験




塗膜の付着力を調べて塗装が可能な状況を調べます。通常はまず問題ありませんが、新築から結構年数が経過している建物で、何度も塗装をしている場合は、塗膜の厚みからくる重みなども加わり素地からの密着力が低下していることもあります。
密着力が低下しているまま塗装をすると、表面がきれいになったとしても、そのうちに大規模な面積による塗膜剥離などの可能性もあり余計に状況を悪化させてしまいます。塗料ははじめは液状ですが、塗ると水分や溶剤が蒸発して、結果的に樹脂などが残り建物を守る役割をしていますが、外壁種類や劣化状況によっては、1平米あたり1kg近くにもなる塗料を塗ることもあります。
それを考えた場合、100平米で100kgの塗料を塗ることにもなり、それが新築からこれまで何度も改修などをして塗膜の層がそのたびに重ねられれば相当な重みになり、一番下の層の塗膜の密着力が耐えられないこともあります。3回目以上の改修は、念のため塗膜付着力試験機で診断をしたほうが良いでしょう。
検査は引張試験器のアタッチメントに速乾のエポキシ樹脂など外壁に密着させます。
接着の固定化が確認されたら、徐々にアタッチメントを引き離すように力を加えていきます。その塗膜が剥離した時の数値を測定して、密着力の強度を調べます。
通常の診断では必要ありませんが、築年数が経過したマンションやビルなどでは対応可能です。状況によっては実費を頂く検査となる場合もありますが、お問い合わせはお気軽にご連絡ください。