施工の見どころ


タイルのクラックは張り替え、浮いた個所はエポキシ樹脂注入にての補強です。
張り替えをするタイルはマンションオーナー様が在庫として持っていたものを使用させて頂き足りない分は近似色にて調達いたしました。
マーキング
目視によるタイルのクラック、浮きや剥離しそうなタイルはテストハンマーを転がして打診検査をしていきます。打診検査で乾いた音かそうでないかの音を判別してチョークやマスキングテープで目印をつけていきます。



エポキシ樹脂注入
浮いたタイルの箇所をエポキシ樹脂を注入していきます。タイル目地に沿ってドリルで穿孔します。
目地の大きさに合わせてドリルの径も調整します。
注入する材料はではありますが、コニシボンドのE209W 土木建築用エポキシ樹脂を使用します。エポキシ樹脂を注入して硬化したらKモルタルを詰めていきます。ウエスで回りのタイルを汚さないように注入ガンを使ってタイル目地に沿って注入していきます。




タイル張り替え
クラックのあるタイルを張り替えていきます。ディスクサンダーでタイル目地に沿ってカットしていきます。躯体コンクリート深く下地に深く切り込みを入れないようにタイルの厚み分を意識しています。
タイルの改修工事は基本クラックは張り替えで浮きや剥離しそうな箇所はエポキシ樹脂で注入補強していきます。斫り撤去した部分はクラックがあった場所になります。コンクリートの鉄筋や誘発目地も見えます。



タイルと接着剤
タイルを貼っていきます。今回マンションオーナー様が保存していたタイルの在庫がありましたが、それだけでは足りないタイルは近似色を材料屋から取り寄せました。タイルの焼き発注も可能ですが、今回は足りないタイルは少量なのでオーナー様と相談した結果近似色ということになりました。
物理的にコンクリート下地の変形などの影響を受けづらいタイル張り用弾力性接着剤で貼り付けていきます。


タイル貼り
在庫のタイルを貼っていきます。長期間保存していたため汚れていますが後でふき取ります。目地部から接着剤が押し出されるほどにタイルを圧着させていき硬化を待ちます。


タイル目地詰め
タイルが完全に固定されたら、水と良く練った軽量エポキシ樹脂モルタルをコテで目地に詰めていきます。詰めたら水にぬらしたスポンジでふき取っていきます。





サッシとタイルの取り合いシール
タイルとの取り合いのサッシなどの開口部やサラ上のシールも打ち替えていきます。シールは露出するため主に変性シリコンを充填していきます。


打ち継ぎ目地のシール
打ち継ぎ目地も打ち替えしていきます。


排気口他開口部のシール
ベントキャップなどの開口部周りもシールします。

世田谷ビジネススクエアを背後に見える鉄筋コンクリート。隣にパーキングがある改修工事というのはとても気を使うものですが順調に工程も進みました。

【今回のタイル張り替えの動画です】