RC建物の外壁の悩みで尽きないのがタイルの浮きです。
外壁タイルの浮きは滑落の危険性があるからです。
めったなことでは落ちたりしませんが、もし落下した時のことを考えると怖いですよね。
ではどのタイルが浮いているのか、また補強すべきタイルはどこなのか、それを診断するためのものが打診棒を使った打音検査です。
乾いた音が出れば浮いているという合図です。
試しにクイズ形式でこの動画をご覧ください。
もちろん見た目には同じですが、打診棒の音でどちらが浮いているか判別できるでしょうか?
乾いたカラカラする音が出る場所は浮いているタイルです。
そこにチョーク等でしるしをつけます。
マーキングといいます。
今回ご紹介のビルの打音調査はこちらです。
マーキングしたので、ドリルで穿孔していく準備の完了です。
そしてそこに補強をしていきます。
その補強はというとエポキシ樹脂という接着剤を注入します。
注入する際に使用するのが「注入ガン」です。
注入ガン(グリスガン)にエポキシ樹脂をセットしたら注入の開始です。
もしかしたら胸筋が必要になるぐらいの力を腕に伝えて外壁タイルの奥までしっかりエポキシ樹脂が行きわたるように注入します。
点在している白いウエスはタイルを汚さないようにあふれて出てくるエポキシ樹脂の汚れ防止のためのものです。
ステンレスピンが接着剤の補強材となる形でタイルの中でがっちり固定されるというわけです。
ビルやマンションの外壁は塗装という場合ももちろんありますが、タイル補強もとても多い工事なので大規模修繕では割とメイン的な工事になる場合もあります。
現場にもよりますがタイル補強をする場合は必ずと言っていいほど張替えする部分が出てきます。
貼り替えはタイル目地に沿ってディスクグラインダーにてカットしていき、ハツリ機でタイルを除去し貼り換えていきます。
詳しくはこちらの動画にて。
こちらタイル補修工事をまとめていますのでよかったらご覧ください。
こちら今回工事させて頂いたビル大規模修繕のタイル施工場面からご覧いただけます。