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屋上ウレタン塗布の「流し手」と「ネタ屋」の防水職人の連携

By 2022年4月2日9月 11th, 2022ウレタン, 屋上防水

本日も世田谷にある鉄筋コンクリート造建物の屋上防水の続きで、メインはウレタンの2層目となります。

寒さが続き、ウレタンの硬化が悪いため1日開けてからの施工となります。

1日開けたことで無事にウレタンも硬化していました。今日は屋上全体にウレタン2層目を入れる作業となります。

まずは補修作業からとなります。これは硬化したウレタンにゴミが埋まっていたりするものを、予めそれを取り除き速乾性のシールで埋めるといった作業になります。

今回も時間短縮のため、オートンのクイックを使いました。

オートンのクイックを使ったウレタン補修

 

まずは枠と周囲の立ち上がりのウレタン2層目から塗布していきます。先日と同じように、ここは立ち上がり材とサラセーヌKをブレンドした材料を使用します。

立ち上がり、枠用に作ったブレンドしたウレタン

 

トップライトの枠にウレタンの2層目を入れます。この枠や、立ち上がりなど床に対して垂直になっている箇所では立ち上がり材、もしくは平場材をブレンドしたウレタンをゴムベラで仕上げるのが一般的です。

2層目を塗布したトップライトの枠

 

この現場の立ち上がりのように、幅の狭い箇所を仕上げる時には、ゴムベラを使うことができないため刷毛を使いウレタンを塗り込みます。

立ち上がり ウレタン2層目

 

防波堤となる養生は今日も使えないため、ウレタン1層目の時と同じように樋付近にブレンドしたウレタンを塗り付けていきます。

1層目も同じやり方ですが、樋の中にウレタンが流れ込んでいないことが写真からも分かります。

樋付近のウレタン塗布

 

今日は2人での作業です。1人が時計回りに、もう1人が半時計周りにと作業することで効率を上げています。

これは短時間で終わらせることができることが前提でのやり方となります。この現場以上に広い現場であれば、各自の作業より2人で作業した方が良い場合もあるので、その時の状況に合わせて作業することが大切です。

2人作業で効率アップ

 

両者がかち合い、樋付近のウレタン塗布が終わるところです。

大規模な現場だと、1人がウレタンを付け、もう一人が刷毛や小手を使い仕上げるというやり方の方が効率的ですが、現場によっては1人ずつ作業した方が早く終わります。

作業員が複数居る時は、その状況に合わせて作業

 

今日は2人作業なので、1人がウレタンを流しもう1人が材料の攪拌を担当することになりました。ウレタンを流す人を「流し手」といい、攪拌する人のことを「ネタ屋」と呼びます。

3人以上いる場合は「運び屋」と呼ばれる、攪拌した材料を流し手に運ぶ人もいますが、2人の場合だとネタ屋の人が運び屋をやることが多いです。

材料の攪拌

 

混ぜる前のサラセーヌKの写真です。既にアメと硬化剤が合わさった状態のものです。表面の水のようなものはシンナーです。シンナーでウレタンを希釈し、流しやすくしています。

攪拌前の平場材

 

平場材を攪拌しているところです。硬化不良が起きないようしっかりと攪拌します。

 

 

ネタ屋担当が新しい材料を運んできて、使い終わった缶を回収しているところです。缶の淵に付いたウレタンが垂れないよう、ゴムベラで削いでから運んでいきます。

ネタ屋が新しい材料を運ぶと同時に、使い終わった缶を回収

 

最後の缶を受け取ったネタ屋は、流し手が仕上げている間ネタ場の片づけをすることが多いです。これは撹拌機を洗浄しているところになります。

流し手が仕上げている間、ネタ屋は片づけに入る

 

作業が終わったら使っていた道具もシンナーで洗いキレイにします。これは小手を洗っているところになります。

作業終了後の片づけ

 

1人が洗っている間、もう1人の人は使わない缶を潰しています。大規模の現場だと、缶潰しは最終日付近で一気にやることが多いです。

使わなくなった缶を潰す

 

缶潰しが終わった後の様子です。ひとまとめにされたことで、散らかっている印象はあまり感じないのではないでしょうか?

ウレタンの2層目が終わったので、再度1日開けての作業となります。次回はウレタン防水の仕上げであるトップコートの塗布の作業です。

潰され、ひとまとめにされた缶

 

【すべての工程の説明をした完工後までのページはこちらにあります。一気に見たい方はどうぞご覧ください。】

雨漏りしていた屋上がウレタン防水で雨水をはじく完全防水の屋上へ