ある駅前に建つ築29年になる5階建てのテナントビルの大規模改修工事の続きとなります。
前回は見積りのこと、足場のこと、外壁補修のことをご紹介いたしました。
今回は塗装と屋上防水についてです。
このビルの外壁はRCでした。正面のせり出した箇所にはタイルが貼られています。
このタイルの張り替えは外壁劣化診断調査を行い、タイルの浮き、タイルクラック欠損補修、塗装面の爆裂、欠損補修など細かくチェックしました。
概算時でタイルの浮きは補修は260枚、タイルの張り替えは240枚、爆裂の補修は50か所となりました。
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外壁補修と並行してシーリング工事を行いました。
シーリングは動きの多い目地にシーリング材を充填して隙間を埋め、防水効果と劣化を防ぎます。シーリングは経年によりひび割れ、切れ、剥がれが起きます。シーリングはシーリング職人によって、サッシ廻り、タイル目地、塗装面目地、タイル取り合い等々に行いました。
こちらのビルの外壁はカーテンウォールになっています。カーテンウォールは建物において自重や荷重を負担しない、間仕切壁などと同様の非耐力壁です。そのカーテンウォールにもシーリングを行いました。
外壁補修が終わり、塗装工事となりました。塗装の担当は一級塗装技能士と塗装科・職業訓練指導員の資格保持者の曽根カズ職人です。
お客様に喜んでいただける仕事を常に心がけている職人です。
関連動画 曽根カズ職人紹介
最初は高圧洗浄です。屋上から外壁、内階段等々に高圧水洗浄機で丁寧に隅々まで洗浄します。
5階建てのビルの外壁の経年の汚れをどんどん洗い流します。屋上から一階まで、全て洗浄するのに丸1日かかりました。
養生は階段、窓などに養生シート、マスカーなどで広範囲に行いました。
外壁は下塗りは日本ペイントのパーフェクトサーフで、上塗りはパーフェクトトップで塗装。
シーリング工事が終わった後は、塗装工事と並行して屋上で防水工事を行いました。
屋上防水は通気緩衝工法で行いました。通気緩衝工法は下地に含まれる水分を脱気筒によって外に逃す工法です。
施工の最初はプライマー塗布です。使用材料はサラセーヌPです。
プライマーは防水材の密着をよくする役割があります。プライマーを塗布したあとは通気緩衝シート貼って行きます。
通気緩衝シートを貼ることにより防水層の内部に貯まった湿気を逃がします。それにより防水層のふくれを防止することが出来ます。
平場に貼ったあとは、立ち上がりに貼ります。
そして、脱気筒を設置。
脱気筒は防水層と下地の間の水蒸気を外部に排出します。
たまたま、脱気筒の設置後にオーナー様が屋上に来られたのですが、「煙突が立った 煙突が立った」と言って喜んで下さったのが印象的でした。
プライマーの次は、ウレタン1層目を塗布します。
材料はAGCのサラセーヌKを使用。主剤と硬化剤の2液を混合します。密着性にすぐれて塗り重ねが可能です。
ウレタン2層目の塗布。
ウレタンを塗り重ねることにより厚みを作り、防水層を作ります。
紫外線から防水層を保護するトップコートを塗布します。
これで屋上防水の完了です。
外壁塗装も終了。養生作業に入りました。
剥した養生の材料は一般的な戸建ての何倍もの量でした。
2ヶ月近くにわたる工事は終了。
足場解体前に検査を行い。足場解体となりました。
足場の組立てには2日を要しましたが、解体は1日で終了しました。
美しく生まれ変わったビルが姿を表しました。施主様も納得の出来でした。
その翌日、工事の最初に玄関アーチから外した。
アクリルボードを職人が再びアーチに戻しました。
これで全ての工程が完了しました。
関連動画 このビルのアクリルボード交換動画
テナント様、ビル利用者、近隣の方のご協力があって出来た工事です。
オーナー様も大変に喜んでくださいました。
弊社では大規模改修工事もお受けしております。
ビル、マンション、アパートなどの改修をお考えのオーナー様。
10年に一度の大事なメンテナンス。塗装職人が適切なアドバイスを致します。
どうぞ お気軽にご相談ください。