施工の見どころ

外観です。汚れが広範囲にあり、クラック(亀裂)も全体的に及んでいます。

クラックです。よく見ると錆び汁のようなものがうっすら出始めてきています。

テストハンマー(打診棒)を転がし、打音の違いによって、モルタルの浮き部を調査していきます。見逃さないように慎重に検査していきます。

同時に浮き部には、スプレーでマーキングしていきます。

マーキング部をドリルにて、コンクリートに達するまで穴(穿孔)を開けていきます。

こんな感じです。後で挿入するステンレスアンカーピンの直径より2ミリ程度大きい穴を開けていきます。

クラックの周りが特に浮いていました。雨水の影響も考えられます。

ドリルで穴を開けた際にできたコンクリートの粉塵カスをエアーで吹き飛ばして、中をキレイにします。

二液型のエポキシ樹脂をグリスガンに詰めます。主剤と硬化剤を混合して使用します。非常に強力な接着力があります。

穴にエポキシ樹脂を少しづつ注入していきます。強い力で注入すると圧力でモルタルが余計に浮いてくることも考えられる為、力を加減して注入していきます。

エポキシ樹脂が奥まで行き渡るように注入します。半透明なエポキシ樹脂が見えます。

上の穴から注入したエポキシ樹脂が、グリスガンの押す圧力によって、下のモルタル欠損部の穴から出てきています。コンクリート躯体とモルタルに剥離が生じている証拠です。

浮いている箇所は全体的に注入します。

全ネジステンレスピンを突き当たりの奥深くまで挿入していきます。コンクリートとモルタルのすき間に対して、アンカー効果で剥離を防止します。

アンカーピンをすべての穴に挿入完了した状態。

こちらもアンカーピンを挿入した状態の外壁。

幾つか見えていたクラック(ひび割れ)をエポキシ樹脂モルタルで処理しました。補修すると同時に補強してこれ以上のクラックを発生させないような施工をしていきます。

階段室内です。窓周り下のエフロレッセンス(白華現象)。外壁から内壁までの貫通クラックが主な原因。見にくいですが窓下に横一線にクラックが生じています。

階段室内の天井にできたエフロレッセンス。雨水などの漏水によって、コンクリート成分の炭酸カルシウムが溶け出してできた白いシミ。

階段にも大きなクラックが生じています。

階段正面から見たクラックの状態。かなりの大きさの亀裂が横に走っています。